5月病

4月に楽しい気分で進学や就職され一か月。緊張が疲れがピークとなりGW明けごろ、学校や職場に行くのがつらい、眠れない、疲れが取れず集中できない、気分が上がらずスッキリしないなどの症状が自覚された場合、5月病の可能性があります。これは誰でも起こり得ることで、4人に一人が症状を感じたことがあるとの調査結果もあります。

5月病はご存知の方もおられると思いますが、正式な病名ではありません。多くは一過性の症状であり適度な休息などで改善される場合がほとんどです。原因として ①新しい環境に慣れない ②人間関係が上手く築けない。 ③理想と現実のギャップが埋められない。④入学や入社がゴールになり次の目標を見失ってしまっている(燃え尽き症候群)などが挙げられています。具体的な症状としては、やる気が起こらない、ネガティブな思考となる、集中力や思考力の低下、不眠、食欲低下、頭痛、腹痛、倦怠感などがあります。

生活に支障が出るようであれば内服等の治療も必要となりますが、まず自分でできる事としては ①会話をする事→会話をすることで悩みがシェアでき、色々な意見を聞くことにより見方が変わる事がありますよね。②体を動かす事→体を動かし有酸素運動をすることで、感情のコントロールをする神経伝達物質である「セロトニン」の分泌が促されます。 ③よく寝る事→疲労回復には重要な睡眠。就寝前はスマホなどを触れない、就寝前にぬるめのお風呂にゆっくり漬かる事で副交感神経が優位となります。 ④食事に気を付ける事→ビタミンB1(大豆、豚肉、卵、カリフラワーホウレンソウなどに含まれます)は疲労回復に有効です。ビタミンC(トマト、キャベツ、サツマイモ、芽キャベツ他)はストレスにより消耗される副腎皮質ホルモンの合成を促します。また、タンパク質を摂取することはとても大事です。必須アミノ酸であるトリプトファン、フェニルアラニンは神経伝達物質の合成を増加させます。トリプトファンには不眠症やうつの症状改善、フェニルアラニンには精神の高揚、抗うつ作用もあります。

しかしながら様々なことをされても改善が無いようであれば、早めの受診をされることをお勧めします。