婦人科

いつまでも健康で素敵な女性でいるために

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婦人科は怖い、話しにくいというイメージの方も多いかと思います。
女性の身体は、世代によりさまざまに変化します。その変化のなか、いかに快適に過ごせるかはとても大事な事です。
当院では、すべての女性が笑顔で素敵な人生を過ごせるよう、健康面からサポート致します。内科同様に、西洋薬だけでなく漢方薬も用い、様々な方法で対応いたします。

婦人科 診療時間

診療時間 日・祝
9:00~12:00 /
15:00~18:00 / / /

休診:木曜・土曜 午後、日曜、祝祭日
受付時間は午前11時45分、午後17時45分で終了になります。
診察時間とは異なりますためご注意下さい。

婦人科診療

月経困難症や月経不順、不正出血などの症状、また更年期における様々な症状など女性特有の症状について対応いたします。
また子宮がん検診(子宮頸がん、子宮体がん)もおこなっています。

精密検査が必要な場合には、病診連携により、順天堂医院付属病院、日大病院、帝京医大、国立国際医療研究センター、聖路加国際病院、都立健康長寿医療センター、都立大塚病院、公益財団法人豊島病院にご紹介いたします。
また、その他にも受診されたい病院があればご紹介いたします。

こんなお悩みありませんか?

  • 月経不順が気になる
  • 妊娠できるかなあ
  • 性病は大丈夫かしら?
  • 月経前に落ち込むなあ
  • 出産したのに、楽しめないなあ
  • 避妊について知りたいな
  • イライラするけど、更年期?
  • 時々、出血するけれど、大丈夫?

などなど、さまざまなご相談に対応させていただきます。

婦人科一般

月経痛

月経が始まる前から月経中にかけて起こる腹痛や下腹部痛を月経痛と言います。
月経の際に剥がれた内膜や血液を体外に排出しようとして子宮が収縮することで起こることが原因です。
痛みや症状は人や、その月によっても異なりますが、痛み止めを服用することで対処しますが、あまりにも痛みが強い場合には子宮内膜症や子宮筋腫などの子宮や卵巣の病気の可能性もありますので、不安な場合にはご相談ください。

月経不順

正常な月経の場合には25日~40日程度の周期ですが、この周期が乱れると月経不順になります。
10代の間はホルモンバランスが整わずに周期が乱れがちになってしまうことがしばしばありますが、20代以上で月経不順がある場合には原因の確認が必要です。
周期の乱れが1週間程度の場合には問題ありませんが、3か月以上月経がないことがある場合にはホルモンバランスの乱れや無排卵月経の可能性があり、将来的に不妊やがんリスクの高まりに繋がる可能性があるため検査を受けてください。
また、過度なダイエットや運動で月経が乱れてしまうこともありますので、このような場合には婦人科を受診して適切な検査を受けることが必要です。

不正出血

量の多い、少ないに関わらず、月経以外で性器から出血が起こることを不正出血といいます。
排卵期の出血などまったく疾患ではない可能性もありますが、ホルモン異常によって起こるほか、子宮筋腫、子宮頸がんや子宮体がんなどのがん疾患のサインの可能性もあります。
不正出血が起こった場合は重大な病気の可能性もありますので、自己判断はせずに必ず早めに婦人科を受診してください。

子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍のことを子宮筋腫といいます。
良性の腫瘍で小さなものであれば日常生活に支障もなく、すぐに命に関わるような事態にはなりませんので、慌てる必要はありません。
しかし放置していると腫瘍が大きくなってしまい不妊の原因になったり、不正出血の原因になったりします。
不正出血や激しい月経痛、月経量が多いなどの症状が思い当たる場合には子宮筋腫の可能性があります。疑いがある場合にはMRIや超音波検査などの各種検査を行い、子宮内の状態を確認します。

子宮内膜症

月経によって剥がれ落ちた子宮内膜は、大半が膣を経由して体外に排出されますが、一部、卵管を通って体内の腹腔に行くものもあります。
この腹腔に排出された子宮内膜は通常、免疫機能によって分解されるのですが、これが分解されず出血をし続けることで子宮内膜症が発症します。
基本的には良性疾患ですので、特段何か治療が必要なことは少ないですが痛みの程度や出血量によっては薬物療法などを行います。
月経痛が重かったり、経血量が多いなどが主な症状として現れますので、これらの症状が起きている場合には1度婦人科を受診してください。

更年期症状

女性の多くが45歳〜55歳ごろにかけて閉経を迎えますが、その閉経の前後5年間を更年期と呼びます。
この時期は閉経に伴って女性ホルモンの分泌量が減少し、心身ともに不調が現れやすくなります。
具体的には自律神経が乱れ、イライラしやすくなったり気分が落ち込んでしまったり、肌荒れや脂質異常症、血栓症になりやすくなったりといった症状が出ます。
ホルモンバランスの乱れによることが原因のため、多くの場合にはサプリメントや注射によってホルモンバランスの安定化を図ります。
なんとなく最近イライラする、いつもと違う感じがするという方は1度当院へご相談ください。

かゆみ・膣炎

性器にかゆみや不快感を感じる場合にはカンジダや細菌性の感染症の可能性があります。
主に膣カンジダやトリコモナス膣炎と呼ばれるものです。軽度のかゆみの場合には1週間程度で自然治癒しますので、深刻にとらえる必要はありませんが、かゆみによる不快感が激しい場合や、早く治したい場合には医療機関へ受診をお勧めします。
また、性感染症の疑いがある場合には放置してしまうと不妊症になってしまうリスクもありますので1度受診の上、性感染症検査の実施をお勧めします。

膀胱炎

膀胱炎は膀胱に細菌が侵入してしまい、炎症が起きる疾患です。細菌が侵入しただけでは炎症が生じませんが、ストレスや疲労、睡眠不足など体調不良によって身体の抵抗力が下がっていると炎症になりやすくなります。
膀胱炎になると頻尿や、残尿感、排尿痛、血尿が出るなどの症状が現れます。
膀胱炎の疑いがある場合には尿検査を行い、尿中の細菌の有無を確認します。膀胱炎と診断された場合には抗菌薬を服薬いただき、細菌を外へ排出します。

性感染症検査

性交渉によって感染する疾患を性感染症といい、梅毒やクラミジア、淋病など様々な種類があります。
疾患によっては症状が出ることもありますが、無症状のものも多く、検査をしないと感染の有無が分からないものもあります。
放置しておくと不妊症の原因になってしまうこともありますので、少しでも疑いがある場合には医療機関にて検査を行うことが重要です。

おりものに異常がある場合や、下腹部の痛み、不正出血がある場合にはご相談ください。
検査の後、それぞれの感染症に適した内服薬等による治療を行います。

ピル処方

低用量ピル処方

当院では、女性が生活の質の向上のために安心してピルを使用頂けるよう、保険適応のピルから自費のピルまで対応いたします。現在、自費処方のピルは避妊目的に、保険適応のピルは月経困難症や子宮内膜症の治療目的に使用されています。

自費処方ピル

現在、様々な種類の製剤が市販されています。主な目的は避妊になるものの、月経痛や月経前緊張症の改善、ニキビの改善、月経周期の安定化もみられます。自費診療のピルについては、再診料や指導料は頂いておりません。

一相性

使用される方が多く、避妊効果が高いとの意見があります。
男性ホルモンであるアンドロゲンの影響が一番少ない第3世代のピルなので、ニキビにも良いとされています。

三相性

含有するホルモン量が少なく、自然のホルモンのサイクルに近いとされています。
ホルモンの量を変化させているため、経血量の多い方は減少しやすいとされています。

保険適応ピル

処方は、医師による診察の結果、月経困難症と子宮内膜症と診断された場合に限ります。薬剤はルナベルとヤーズがあります。
下記の薬剤価格に加え、初(再)診料、処方量、薬剤情報提供料が必要です。

ルナベル

ルナベル(通常タイプ)
ルナベルULD(超低用量タイプ)

月経困難症と子宮内膜症の治療薬です。
通常タイプとUDL(超低用量)の2種類があります。
UDL(超低用量)は、含まれるエストロゲン量が通常の約60%と少ないことで、動脈血栓のリスクが低く、吐気や頭痛といった副作用が少ないとされますが、通常タイプに比べ不正出血が起きやすいとされます。
その一方、通常タイプは不正出血が少ないものの、エストロゲン量が多いため血栓症、吐気、頭痛のリスクが若干高くなるとされています。
月経に伴う痛みに対し有効とされています。
海外では避妊にも使用されています。

ヤーズ

ヤーズ(28日周期タイプ)
ヤーズフレックス(連続投与タイプ)

月経困難症と子宮内膜症の治療薬です。
上記のルナベル同様、エストロゲンの含有量が少ない為に、動脈血栓のリスクが低く、吐気や頭痛といった副作用が少ないとされます。
生体内の黄体ホルモンの成分に近い合成黄体ホルモンを使用しています。
28日周期投与タイプと最長120日間の連続投与可能なタイプがあります。
120日間の連続投与タイプは、休薬期間における腹痛、乳房痛、頭痛などの諸症状の軽減が期待できます。

ピルの服用禁忌(以下の方はピルを服用することが出来ません)

  • 乳がんの既往やエストロゲン産生腫瘍の既往のある方
  • 子宮体がんの既往のある方
  • 血栓症の既往のある方、家族歴のある方
  • 重度の高血圧の方
  • 重度の肥満の方
  • 心筋梗塞、心疾患、腎疾患の既往のある方
  • ヘビースモーカーの方(34歳未満は20本/日以上、35歳以上は15本/日以上)
  • 初回投与が40歳以上の場合
  • 妊娠中ならびに授乳開始6ヵ月未満の方
  • 手術前の方

緊急避妊ピル(アフターピル)

性交後72時間以内に内服します。
中用量ピル(ヤッペ法)もしくは、緊急避妊薬「ノルレボ」を用います。
費用は中用量ピルを用いる方が安いものの、吐気、嘔吐などの副作用の発生頻度が緊急避妊薬「ノルレボ」に比べ多いデータがあります。あくまで最後の方法であり、頻回の使用は身体に負担がかかるため、リスクのある方は定期的に低用量ピルの使用をお勧めしています。

月経調整

月経調整

楽しい旅行やイベントの際など、月経をずらしたい時に中用量ピルを用いて月経の時期を調整します。来院時のタイミングにより月経の時期を早める、もしくは遅らせることが出来ます。

月経を早める場合

直前にあった月経の5日目くらいから、約10日間中用量ピルを内服します。
内服終了後2日前後で出血が始まります。

月経を遅らせる場合

予想される月経の約1週間前から、月経が始まっても良い日の前日まで、中用量ピルを内服します。 ピルを内服している時期は月経が止まっていますが、内服を止めた約2日後に出血が始まります。

また、排卵日以降に内服をするため妊娠の可能性が無いことを確認させて頂きます。
月経を遅らせている間、すっとピルを内服する必要がある為、ピルの副作用としての嘔気、不正出血の可能性があり、可能であれば早める方法を選択なさるほうがよいと思います。

ただし、状況によっては、いずれの方法も上手く移動が出来ない場合もあります。
詳細はクリニックにてご説明しますので、まずはご来院ください。

HPVワクチン接種

HPV検査・HPVワクチン

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子宮頸癌は、発がん性ヒトパピローマウィルス(HPV)の感染が原因で発症することがわかっています。
この発がん性HPVは、多くの女性が一生のうちに一度は感染するごくありふれたウィルスで、特別な人だけが感染するというものではありません。

通常、このウィルスは、自然に排除されますが、まれにウィルスが排除されずに長い間感染が続くと数年から数十年をかけて子宮頸がんを発症する場合があります。
HPVワクチンの接種により、体内に抗体をつくりウィルス感染を防ぐことが可能となります。接種は10歳から可能です。
当院では、HPV検査・HPVワクチン接種を行っています。お気軽にお問合せください。

※子宮頸がんワクチン接種は、予約が必要です。

婦人科検診

子宮頸がん検診

子宮の入口付近(子宮頚部)にできるがんのことを子宮頸がんといい、子宮がんの約7割がこれに該当します。
子宮頸がんの原因はHPVウイルスという性交渉によって感染するウイルスとされ、30代の発症が増加しています。
初期は無症状のため、発見には定期的な子宮頸がん検診の受診が重要です。
検診の際には子宮頚部の細胞をブラシで採取して細胞の状態を調べてがんの有無を診断します。
比較的発見しやすい箇所にできるがんのため、検診によって早期発見ができれば治療が可能な疾患です。定期的な検診受診を心がけましょう。
検診をご希望の場合にはお問い合わせください。

子宮体がん検診

子宮体がんは子宮の奥(子宮体部)にできるがんのことです。
女性ホルモンの1種であるエストロゲンが原因とされ、このエストロゲンの分泌が増加し、ホルモンバランスが崩れることによって子宮内膜が増殖、がんの発症リスクが高まります。
主に50代後半の女性の発症が多く、不正出血が症状として現れます。若い女性の場合も発症することがあり、その場合には月経不順や不妊なども症状として現れます。
子宮体がんの場合にも早期発見による治療が重要となり、子宮内の細胞を接種することによる子宮体がん検査によってがんの有無を調べます。

乳がん検診

乳腺組織にできるがんを乳がんといい、40代から発症者数が増加します。
乳房のしこりやへこみ、乳頭からの血性分泌物などがサインです。
乳がんの原因は様々ですが、生活習慣(アルコール、喫煙)によるものや、ホルモン補充治療、遺伝によるものなどが挙げられます。
乳がんも早期発見・早期治療が重要で、定期的な検診受診を心がけることが必須です。
検診の際はマンモグラフィーによる検査や超音波エコーによる検査を行い、乳腺の状態を調べます。
自覚症状の有無に関わらず、定期的な受診を行ってください。
受診をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

婦人科診療のQ&A

生理不順か心配です。
生理(月経)不順は様々なタイプがあります。
① 40-50日毎に月経がくる稀発月経→排卵遅れている、または上手く出来ていない可能性があります。
② 頻回に月経、月経様の出血がある→こちらも排卵が出来ていない可能性があります。
③ 月経が90日以上来ない→無月経といい、多くの場合ホルモンの分泌が低下もしくは、ほとんど停止している可能性があります。この場合は、将来不妊症の原因になることもあり、年齢によっては早めの受診が良いと思います。
何れの場合も、基礎体温の測定はお勧めします。またストレスや体重の変化、甲状腺ホルモンの異常などでも月経不順が生じる事があります。
月経前に気分が落ち込み、自分でもどうすればよいかわからなく悩んでいます。
女性の身体を支配しているといっても過言ではない女性ホルモンは、心身ともに様々な症状を起こします。
従って治療も症状により、ピルや気持ちを安定させる薬など、さまざまな方法があります。
当院では患者さんのご希望があれば、積極的に漢方薬を用いています。
性病が心配です。どの様な検査、治療がありますか。
古くは梅毒、淋病が多かったものが、現在ではクラミジア、ヘルペス、トリコモナス、コンジローマ、B型肝炎、エイズまで多様化し且つ、身近な病気になっています。
診察した上で、原因により採血や細菌培養検査(膣分泌物を綿棒で採取するのみで痛みのない検査です)などで確認し、
抗生剤などの治療を行います。
ピルの処方に内診や検査は必要ですか。
ピルの処方に内診は必須ではありません。リスクが無ければ問診と血圧測定のみで処方が出来ます。
ただし6ヵ月に一度の採血と一年に一度の子宮がん検診を受けられることをお勧めします。
生理以外で、時々出血することがあるのですが、大丈夫でしようか。
生理以外の出血を不正出血といいます。不正出血には大きく2つの原因があります。
一つはホルモンの異常によるもの。2つ目は子宮や膣に出血の原因があるものです。
この原因については、実際に診察をしないとわかりません。
年齢にもよりますが、がんの心配もあるため、早めの受診をお勧めします。

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