新しい糖尿病薬のツイミーグ®錠
新しい糖尿病薬のツイミーグ®錠(イメグリミン)が処方できるようなりました。今回登場したツイミーグは現在の糖尿病治療の中でどのような存在になるのでしょうか。
現在大きく分けると8種類の経口治療薬があります。膵臓に直接働きかけるもの3種類(SU剤、DPP4阻害薬、グリニド薬)、肝臓や筋肉に働きかけるもの2種類(チアゾリジン薬、ビグアナイド薬)、腎臓に働きかけるもの1種類(SGLT2阻害薬)、消化管に働きかけるもの1種類(α-GI薬)、その他に、上記の薬剤類を2種類ずつ混ぜ服用しやすいよう配合錠にしたものになります。
上記の8種類を、その作用で分類すると大きく3つに分かれます。①インスリンを出しやすくする(インスリン分泌能の改善)、②インスリンを効きやすくする(インスリン抵抗性の改善)、③糖の吸収や排せつを調節する。の3つになります。
2型糖尿病は基本的にインスリン分泌能が低下し、生活習慣の乱れや肥満に伴うインスリン抵抗性が生じ発症するとされています。したがってどの2型糖尿病患者さんにも、必ずインスリン分泌能の低下とインスリン抵抗性の2つの病態が、様々な割合で存在するといわれています。ツイミーグは、そのインスリン抵抗性の改善とインスリン分泌能の改善の2つの作用がある薬剤ですので、それらを同時に改善できる可能性があります。
また現時点では、既存薬に併用し処方することを念頭に考えられています。特に、臨床試験では上記のDPP4阻害薬との相性が良いようなので、既存薬との併用することで良好な血糖コントロールが期待できそうですね。