健康診断で異常を指摘された方へ

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以下の項目に該当する方はご相談ください

  • 健康診断で異常を指摘された
  • 異常を指摘されたがまだクリニックに受診できていない
  • 異常を指摘されたが特に自覚症状を感じていないのでクリニックに受診していない
  • そもそもここ最近で健康診断を受けていない

上記のような項目に該当する方は要注意です!
皆さんも最近よく耳にされるかと思いますが、生活習慣病(糖尿病や高血圧、脂質異常症など)は近年患者数は増加傾向にあります。その生活習慣病の特徴としては自覚症状を感じにくいことで、気が付かない間に病状が進行していきます。

健康診断を受診し、結果用紙に異常ありと記載があったとしても診察を受けに行かずに放置していると、病状は徐々に進行していき自覚症状を感じるようになった頃には癌や心筋梗塞、脳梗塞といった病気を引き起こす場合があります。どんな病気でも早期発見・早期治療介入が大切です。健康診断を受診した方で検査結果で異常を指摘された方は自覚症状がなくても必ず医師までご相談するようにしてください。

健康診断で異常を指摘されやすい項目について

健康診断で異常を指摘された方には診察を実施させていただき、必要に応じて採血やエコー、心電図、内視鏡検査を実施して治療方針を検討していきます。

HbA1c、血糖値

「血糖値」や「HbA1c」で異常を指摘された方は糖尿病の可能性があります。糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病と分類されており、多くの場合は2型糖尿病になります。2型糖尿病の発症原因としては、普段の生活習慣が関係しており運動不足や食事習慣の乱れなどが原因となります。「血糖値が高い」「HbA1c値が高い」と指摘された方はお早めにご相談してください。治療せずに放置していると、糖尿病の病状が悪化していき合併症を引き起こす場合もあります。

血圧

血圧が「140 / 90mmHg」以上と指摘をされた方は高血圧の可能性があります。血圧が高い状態が続くと心臓や血管に負担が掛かり、結果として全身の動脈硬化などを引き起こしてしまいます。動脈硬化が進んでしまうと脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気の発症リスクが高まります。また血圧が高い状態が続くと心臓や血管だけではなく、腎臓などの様々な臓器にも影響が生じてしまいます。

コレステロール、中性脂肪、LDL、HDL

「中性脂肪」「コレステロール」「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」のいずれか項目で異常を指摘された方は脂質異常症の可能性があります。一般的にLDLコレステロール値は「140 mg/dl」未満、HDLコレステロール値は「40 mg/dl」以上、中性脂肪値は「150 mg/dl」未満が正常値とされています。

上記の数値で異常を指摘されても自覚症状を感じることはありません。気が付かない間に徐々に血管の動脈硬化が進み、慢性的に異常が続くと心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気を引き起こすリスクが高まってしまいます。

尿酸値

「尿酸値」で異常を指摘された方は高尿酸血症の可能性があります。食べ物に含まれるプリン体という物質ですが、肝臓で分解される過程で尿酸が生成されていきます。血液中の尿酸値が高いだけでは自覚症状を感じることはありませんが尿酸値が高い状態が続いてしまうと血管の動脈硬化が進行してしまい心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気を引き起こすリスクが高まります。また、尿酸値が一過性に上昇すると痛風発作を発症することがあります。

クレアチニン、尿素窒素、eGFR

「クレアチニン」「尿素窒素(BUN)」「eGFR」の検査数値で異常を指摘された方は腎臓機能が低下している可能性があります。腎臓機能が低下していくと体内の不要な物質を、体外に排出できなくなり、様々な異常が生じるようになってしまいます。

尿タンパク、尿潜血

「尿タンパク」「尿潜血」で異常を指摘された方も腎臓機能が低下している可能性が高いです。腎臓機能が低下していると尿中にもタンパク質などの物質が漏れ出してしまいます。また尿中に血が混じっている場合は腎臓がん、膀胱がん、腎炎などの他の病気が関係している可能性がありますので早急に精密検査を実施することが推奨されています。

AST、ALT、γGTP

「AST」「ALT」「γGTP」の値で異常を指摘された方は肝臓機能が低下している可能性が高いです。肝臓には神経が通っていないため肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、自覚症状を感じにくい特徴があります。そのため肝臓で異常が発生していたとしても気が付かない間に病状が進行し、気が付かない間に重症化してしまうことがあります。肝臓の数値で異常を指摘された場合は一度来院していただき、採血検査やエコー検査などを実施して異常が生じている原因を特定していきます。

貧血

健康診断では貧血の診断が行えます。貧血の診断ではヘモグロビン濃度(血色素量)を確認していきます。貧血が発症する原因で一番多いのが鉄分が不足していることになります。また、何かしらの病気が原因となって体内で出血が生じていると貧血を引き起こす場合があります。体内で出血が生じる原因としては胃がん、大腸がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、子宮筋腫などの病気があげられます。

アミラーゼ、リパーゼ

「アミラーゼ」「リパーゼ」の異常を指摘された方はすい臓機能が低下している可能性が高いです。アミラーゼやリパーゼはすい臓から分泌される消化酵素で、食べ物の消化・吸収に関わっています。すい臓は肝臓や胃などの他の臓器の裏に位置しているため、外から照射するレントゲン検査では異常を発見しにくい特徴があります。すい臓も自覚症状を感じにくい臓器でもありますので、健康診断などで異常を指摘された場合は必ず受診していただければと思います。

心電図

心電図検査では心臓の異常を検査していきます。心臓から送られてくる電気信号を記録し、心臓機能や不整脈などの心臓の病気の有無を確認できる検査です。心電図検査で異常を指摘され方は心臓で何かしらの異常が生じている可能性がありますので受診するようにしてください。

監修:たじま医院 副院長 石井宏則