エコー検査
超音波検査(エコー検査)とは?
超音波検査(エコー検査)は人の耳で聞こえない周波数の音波を体外から照射し、臓器からの反射波を観察して臓器の形や状態を観察する検査です。超音波検査ではプローブを体の表面に当てるだけで検査が行えるため、検査受診のために準備することも特にはありませんので手軽に受診することができます。
また、超音波検査では放射線を使用しない検査となりますので、検査時に被爆する心配がなく、妊婦さんや小さいお子様でも安心して超音波検査が受診できます。
超音波検査の特徴
体の内部を観察する検査法として超音波検査以外にも、X線検査(レントゲン検査)、CT検査、MRI検査などがあります。検査ごとで特徴が異なり、検査を行う部位や目的に応じて検査が行われます。
X線検査やCT検査はX線を使用するため、検査時に被ばくするリスクがありますが、超音波検査の場合は超音波を検査時に使用するため被ばくのリスクはありません。また、超音波検 査では検査時に痛みを感じることはありません。
メリット
- 検査時に被ばくするリスクがない
- 検査時は痛みを感じない
- 検査が短時間で終わる
- 診察室や処置室など場所を選ばず検査が受けられる
- 様々な臓器を観察することができるため癌や動脈硬化など幅広い病気の発見が可能
デメリット
- 骨に囲まれた部位や、肺や胃腸などの空気が存在する臓器の検査では検査精度が落ちる
- 検査を担当する人知識や経験値によって精度が左右する
超音波検査で分かる病気
超音波検査は幅広い臓器の観察に活用される検査です。超音波検査を実施する部位によって、腹部超音波検査(腹部エコー検査)、甲状腺超音波検査(甲状腺エコー検査)などがあります。
当院では腹部超音波検査、甲状腺超音波検査、婦人科超音波を行い、生活習慣病と呼ばれる高血圧や糖尿病、脂質異常症などの病気の発見や婦人科疾患の早期発見、治療に力をいれています。
腹部超音波検査
肝臓、胆のう・胆管、すい臓、腎臓、ひ臓、腹部大動脈などの幅広い臓器を観察していきます。腫瘍や結石、炎症の有無などを検査することができます。
以下の項目に該当する方はご相談ください
- 肝臓機能(ALT、AST、γ-GTPなど)の異常を指摘された方
- すい臓機能(アミラーゼ、リパーゼなど)の異常を指摘された方
- 腎臓機能(BUN、クレアチニン、eGFRなど)の異常を指摘された方
- 内臓脂肪が気になる方
- 胆嚢ポリープ、胆石があると指摘された方
- 腹痛症状がみられる方
腹部超音波検査で確認できる主な病気
肝臓
- 脂肪肝
- 肝嚢胞
- 肝腫瘍
- 肝がん胆嚢
胆管
- 胆管結石
- 胆のうポリープ
- 胆のう結石
- 胆のう炎
- 胆のうがん
- 胆管がん
すい臓
- すい嚢胞
- すい炎
- すい腫瘍
- すい臓がん
腎臓
- 腎結石
- 腎嚢胞
- 水腎症
- 腎腫瘍
- 腎臓がん
ひ臓
- ひ腫
- ひ嚢胞
- ひ腫瘍
前立腺
- 前立腺肥大症
- 前立腺がん
腹部大動脈
- 腹部大動脈瘤
甲状腺超音波検査
甲状腺の大きさや腫瘍の有無を検査します。甲状腺機能で異常があると指摘された方は、甲状腺ホルモンを調べるために血液検査を受けていただく場合もあります。
以下のような項目に該当する方は甲状腺超音波検査を
- 甲状腺が腫れていると指摘を受けた方
- 甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症の治療を受けている方
- 甲状腺機能(TSHなど)で異常を指摘された方
確認できる主な病気
- 甲状腺腫瘍
- バセドウ病
- 橋本病
- 亜急性甲状腺炎
当クリニックでは腹部超音波検査、甲状腺超音波検査を実施しています。健康診断などで異常を指摘された方や気になる症状でお困りの方はお気軽にご相談してください。発症している症状や健康診断で異常を指摘された結果内容をみて適切な検査を皆様に提供いたします。
お問い合わせ
当院では外来診療の時間中でも超音波検査を実施しています。超音波検査では幅広い臓器の観察が可能となりますので、幅広い病気の発見に繋がります。超音波検査にかかる所要時間は10分程度となります。
健康診断の採血検査や尿検査などで異常を指摘されたとしても、特に自覚症状を感じていないとわざわざクリニックに受診して精密検査を受ける方が少ないかと思いますが、どんな病気も早期発見、早期治療介入が大切です。超音波検査では検査時の負担も少なく、比較的容易に検査が受けられますので、お身体の不調を感じている方や健康診断で異常を指摘された方はお気軽にご相談してください。
監修:たじま医院 副院長 石井宏則