新型コロナウィルス感染症のいま

皆さま、こんにちは。

先日、厚生労働省は「新型コロナウィルス感染症の”いま”に関する11の知識」(https://www.mhlw.go.jp/content/000788485.pdf)を公開しました。これは現在までの新型コロナウィルス感染症の知見をまとめたものになります。その中で、2022年3月1日の時点で全人口の約4%の方が新型コロナ感染症と診断されたことが記載されています。単純にみれば、100人いたら4人の方が罹患している事となるわけです。欧米各国が20~40%の罹患率という事を考えればかなり少ない様子がうかがえます。

ただ最近気になる事は、受診された患者様の多くがコロナ罹患時に生じる症状について、コロナウィルス感染症が出始めたころの症状のイメージを持たれている方が多い事です。つまり典型的な ”高熱、呼吸困難、咳” 等の症状が必ずでると思われている方が多いのです。しかしながら、第6波のオミクロン株からは明らかに出現する症状が変わってきている印象があります。もちろん、上記の典型的な症状を訴えられる方もおられますが、”さらさらした鼻水” ”のどの違和感” “倦怠感” や、ご本人は花粉症とおもわれて来院されたものの、問診の結果コロナウィルス感染が疑わしく検査をしたところ陽性のこともあります。中にはご本人は無症状であるものの、御家族が陽性となり心配で来院され検査したら陽性であった方もおられますし、市販のキットで自宅で検査して陰性で当院で再検査したら陽性のこともありました。

あくまで動物実験のデータですが、”オミクロン株は鼻甲介での感染が多く、肺での肺での感染が低い傾向を示し、従来のコロナウィルスよりも上気道感染が優位であり,下気道感染による重症化の可能性は低いと推察された” (McMahan K, et al. Reduced Pathogenicity of the SARS-CoV-2 Omicron Variant in Hamsters. biorxiv. doi:10.1101/2022.01.02.474743v1)とあることからも、鼻水やのどの違和感などの症状が多い事が理解できます。

当院では、15分で検査結果がわかる抗原検査キット(https://www.mhlw.go.jp/content/11124500/000785300.pdf)を用いて確認しています。(当院は強力な空気清浄機を備えた隔離室を用意し、ほかの患者様の安全を確保した上で慎重に対応いたします。)診療時間内であればいつでも予約なしで検査ができます。ご心配な症状があれば、どうぞご活用ください。